サマーソニック2022 in 大阪 2日目 感想(2022.8.21)

サマーソニック2022 in 大阪 2日目(2022年8月21日)感想
 
 
3年ぶりのサマーソニック。3年ぶりというのもありましたが、今回はラインナップがかなりよいので、期待値がかなり上がっていました。天候の心配をしていましたが、なんのことはない、めちゃくちゃ暑い‼ これまでと比べてもかなりヤバい暑さでしたね(笑)。そこはペース配分をしながら、ていうか各ステージが凄すぎてペース配分できひ~ん。
 
まず最初に向かったのはリンダリンダズです。かなり人が入ってましたね。この時間帯のマウンテン・ステージでこれだけ入ってるのも珍しいんじゃないでしょうか。皆さん、すごくよく知ってはる(笑)。これは大阪にも洋楽に敏感なリスナーが沢山いることの証ですから、その意味でもとても嬉しかったです。皆さん、あの図書館ライブのYouTubeを見たのかな(笑)。この盛り上がりは、十代半ばのリンダリンダズにも喜んでもらえたと思います。
 
そのリンダリンダズですが期待に違わぬ格好よさで、なにより嬉しいのは彼女たちが終始楽しそうにしていることですね。ボーカルも曲ごとに順番に回していくところが、外部からの声が介在していない証拠というか、まさに自分たちの好きなようにやっている、その嬉しさが存分に出ていました。デス声も格好よかったですね。あと勿論、ブルーハーツの『リンダリンダ』、これを最後にちゃんと日本語でカバーしてくれて、これには私、感動して涙が出そうになりました(笑)。
 
リンダリンダズ終了後には急いでオーシャン・ステージへ移動し、ビーバドゥービーを見に行きました。ビアちゃんはですね、とにかくつい最近出た2ndアルバムがすっごく良くて、オルタナ・ギター女子っていうイメージからグッド・メロディを書く素晴らしいソングライターという風に私の中でも印象がガラッと変わったんですけど、ライブがですね、彼女はウィスパーボイス気味なところありますから、ちょっと心配してたんですけど、実際ライブを見るとそこのところがやっぱ弱いかなという気はしました、声が届きにくいというのがね。ただやっぱり雰囲気はありますから、オシャレなビーバドゥービーの世界がちゃんと構築されていました。本人たちもそうでしょうが、見ている方も楽しかったです。
 
その後は、軽い昼食を済ませまして、と言ってもコンビニおにぎり2つですが、この日は朝食をしっかりと食べてきたのでそれで充分ですね。オーシャン・ステージを出たところに屋台がありちょっとした天蓋テントがありまして、天蓋テントはここ以外にもソニ飯エリアにもありましたね。しっかり日除け出来るとは言い難いですが、あるとないでは大違い。設置していただいたことに感謝ですね。
 
そしてオーシャンへ戻り、リナ・サワヤマです。事前にYouTube見てましたけど、実物はその何倍も凄かったです。登場時から仁王立ちですよ、めちゃくちゃ格好いい‼ パフォーマンスもビヨンセじゃないかってぐらいエンターテイメントに徹していて、何より命がけでこの世界でやってやるんだっていう気迫ですよね、英国でここまでのし上がった彼女のエネルギーは凄まじかったです。次のグラミー賞の舞台に立ってるんじゃないでしょうか。
 
あと彼女の第一声が「実は日本人のリナ・サワヤマです」っていうのもグッときましたね。それとちゃんとここにも記載しないといけないのは、LGBTQに対する言及です。ステージで自身がバイセクシャルであること、そして日本人であることに誇りを持っているけどLGBTQに理解がない日本、同性婚が法律的に認められていない日本には失望しているとはっきり言って、賛同してくれる人は共に戦いましょうって。そういうエンパワメントしていく力、というか勇気ですよね、この日の会場にも人知れず悩みを抱えている人が絶対にいるんですそういう人たちに向けてとても心強いメッセージを発していたと思います。勿論、無関心な私たちにも。
 
サワヤマさんのパワーに引っ張られて、予想外の体力を消費してしまったので、ここは一旦エアコンの効いたソニック・ステージへ避難。しばらく体を休めた後、腹ごしらえのため屋台の集まるOASISへ。ここでフランクフルトと唐揚げ、ビール1杯にて栄養補給、ってオレはドイツ人か(笑)。前日の幕張では入場規制がかかったマネスキンに備え、早めにオーシャン・ステージへ向かいました。しかし唐揚げ美味かった(笑)。
 
そのマネスキン、凄い人でした。ヘッドライナーでもないのにこれだけの人が集まるなんて流石ですね。定刻通りに本人たちは散歩するみたいにすぅ~っと出てきて、いきなりの必殺『Zitti e buoni』‼ のっけから大盛り上がり、もう笑ってしまいましたね。彼らまだ21~23才ですよ、なのにこの貫禄、この圧倒的な王者の風格。マネスキンのことを知っている人も知らない人も関係なしに魅了したんじゃないかな。私の周りでも若い子がめっちゃ喜んでましたよ。
 
あとやっぱり凄いのは凄いんですけど、ちょっとした可笑しみもあるんですよね。笑ってしまう、でも恰好いいっていう。でもこれ実はとても大切なことなんだと思います。圧倒的な存在感、プラス親近感というのかな、ちょっと緩衝される部分があるっていうね。時代的に知らないですけど、多分、フレディ・マーキュリーのいたクイーンもこんな感じだったのかなと思いました。それとダミアーノ一人が目立つ、ということではなく全員にスポットが当たって全員でマネスキンなんだというね、そういう姿勢も見てて気持ちよかったです。
 
それとこの日の出来事としてどうしても避けて通れないのはヴィクトリアの星型ニップレス衣装ですね。最初は目を疑いましたけど、それと分かったときのインパクト、堰を切ったように皆大騒ぎしていました(笑)。さっき言った可笑しみですよね。それとロック音楽に大事なのは過剰さだと私は思ってるんですけど、その過剰さがマネスキンには余りあるほどにある。ここも彼らの魅力だと思います。
 
でもヴィクトリア、いつの間にやらそのニップレスがない状態に。。。ヤバいヤバい!え、マジで、そんなんありなん?と思ってると彼女、客席に降りて行ってオーディエンスと密着してる(笑)。過剰さを通り越して、ポカーンとしてしまいそうになりました。ホント、すごい人たちです。当然のことながら会場は大盛り上がり!
 
でも彼女のために言っておくと、全然いやらしくなくて、女性が性の対象として消費されることに対してのレジスタンスですよね、ジェンダーレスなバンドとしての姿勢というのかな、リナ・サワヤマとはまた別のエンパワメントしていく力があって、そこはオーディエンスに対してもちゃんと伝わったんじゃないかな。変な盛り上がり方ではなく、うんうん、っていう。こうやって文面だけだと何だそれ?って思うかもしれないですけど、あの場にいてあれを見た人たちを感化する何かはあったと思います。私も勿論そうです。ヴィクトリア、めちゃくちゃ格好いい‼
 
そしてここでも体力をかなり消費したので、マネスキン終了後はヘッドライナーに備えてしばし休憩しました。サマソニ大阪の特徴として異様に暑いというのがありますが、私がこの日補給したのは家から持参の約600mlのペットボトル3本(うち1本は冷凍)です。あとは軽食を時々摂る、ビスケット食べるみたいな感じ。それとさっきも言いましたが、朝食をガッツリ食べるというのも私なりの対策ですね。
 
そしてこの日最大のお目当て、ヘッドライナーのThe1975。かなり早めに行ったんですけど、既に沢山いました。マネスキンも人多かったですけど、The1975は更に、って感じでしたね。The1975にしても日本でのサマソニがコロナ後の初ライブ。我々も彼らが日本を好きでいてくれているのを知っているから否が応にも盛り上がります。定刻より少し遅れてThe1975の面々が登場しました。会場、異様な盛り上がりです。
 
いつのもテーマ曲で始まるのかなと思っていたら静かなサックスソロのイントロからまさかの『If You’re Too Shy (Let Me Know)』でスタート。あぁそうか、今日は楽しい曲でポップに行くんだ、久しぶりの再会をみんなで祝うんだ、そんな感慨を得ました。
 
そこからみんな大好きなThe1975のブライト・サイドを並べた曲のオンパレード。マティは新曲『Happiness』のPVのイメージそのままに、黒のパンツに白のシャツとグレーのジャケット、ちょっと崩した80年代風の出で立ちでタバコを手に歌います。久しぶりに見るマティはマティのまんまでその一挙手一投足がいちいち決まっている。マネスキンのところでも言いましたが、マティも笑ってしまうほど過剰で絵になる、恰好いいんです。マティを見てるとこっちまでオシャレになった気になりますが要注意、私みたいな凡人が真似をしたら絶対ダメですね、ただダサいだけになりますから(笑)。
 
という感じで楽しくステージは続いていく、少し物足りなさもありましたけど、久しぶりだしこれはこれでいいやとは思い始めたころに聴きなれたイントロが鳴りました、『Love It If We Made It』です。それまでの流れから考えるとこの曲をやるとは思いませんでした。油断していたら来ましたね、ブチ切れるマティ、叫びに叫びます。最後の方はへたり込んで放心状態。会場が異様な雰囲気になったと思ったら、続けて『People』ですよ(驚)。輪をかけて荒々しくシャウトしまくる姿、もの凄かったです。もうここで終わっちゃうんじゃないかっていうぐらいでしたけど、それぐらいヤバかったですね。
 
その後はお祭り状態の『The Sound』でジャンプして、最後は『Give Yourself a try』でした。個人的にも歌詞が素晴らしいし大好きな曲、ビートの効いたこの曲で終わるのも良かったですね。マティは最後だからかめちゃくちゃに踊ってました(笑)、いや~、最後までかっこいい!途中、いい感じの新曲も披露してくれましたし、次のモードっていうのかな、10月に新しいアルバム出るみたいですけど、その一端も垣間見えた気もするし、30代なりのちゃんと年齢を重ねてきた渋みも感じられて、第二期に向けた新しいThe1975がまた楽しみになってきました。そして来年、ジャパン・ツアーでまた大阪に来るって言ってましたね!
 
ということで随分長くなりましたが、以上が2022年サマーソニック大阪2日目の記録になります。3年ぶりということもあって大盛況で、大阪は毎年集客が厳しいなんて噂されていましたけど、今年の様子を見る限りはまだまだ大阪も大丈夫ですね。大阪にもこんなに洋楽好きがいるなんて嬉しい限りです。ていうか今回はラインナップが最高でしたからね。これだけガッツリロックというのも稀に見る状況だったと思います。あとなんとなく若い子が多かったように思います。特に女子が多かったんじゃないかな。とにかく体力的には非常に疲れましたけど(笑)、心は思いっきり充電できて明日から頑張るぞって気分になりました‼
 
最後の最後にソニック・ステージのセイント・ヴィンセントを見に行くってのもあったんですけど、翌日は大事な仕事もありましたし、ここは大人の判断ですね、素直に帰りました(笑)。ところでセイント・ヴィンセントの集客状況はどうだったのかな、そっちがちょっと気になるなぁ。

サマーソニック2019 大阪 2019年8月18日 ~ラストの感想~

サマーソニック:

サマーソニック2019 大阪 2019年8月18日 ~ラストの感想~

 

THE1975を観た後はそのままOCEAN STAGE に残り、折角なんでB’zを観ることにしました。SONIC STAGE のTWO DOOR CINEMA CLUB も気になるので、すぐにそっちへ行けるように出入口近くで待機です。

なのでステージからはかなり離れていたのですが、B’zの音は凄かったですね。ユニバにまで届くんじゃないかと思うぐらいの大音量。これには正直参りました…。すみませんが、この音量に太刀打ちできるだけの体力が残っておりませぬ。てことで、とりあえず稲葉さんの高音シャウトも聴けたことだし、3、4曲ほど聴いて SONIC STAGE へ向かうことにしました。それにしてもB’zの音の嵐は凄かったな。知ってる曲やってくれたら、もうちょっとおってんけどな。

SONIC STAGE も負けず劣らずの熱気でした。ここがホントの最後ですから、残っている人はホントにTWO DOOR CINEMA CLUB が好きな人。なのでかなり盛り上がってました。僕は彼らの1枚目しか持ってないんですが、やっぱいい曲を書くというか、知らなくても自然と体が動くいいメロディは流石。とはいえやっぱギター・ロックな1枚目からの曲が俄然盛り上がりますね。体力的にキツかったですけど(笑)。

観る度に雰囲気が変わる彼らですが、今回は先日出たアルバムのトーンで統一されてて、いい感じでした。2016年に観た時のかなり無理めな長髪スタイルより、断然こっちの方がいい(笑)。何度も感謝の気持ちを述べていて、気のええ兄ちゃんたちやね。

結局最後に感じたのはやっぱ曲の力。TWO DOOR にしても Sam Fender にしても PALE WAVES にしてもメロディの力が半端ない。我々は英語圏ではないですから、初見で言葉でグッと来るということはほとんど無いわけで、そうなるとメロディがモノを言うわけです。それに当然の如くみんな歌上手いから尚のこと歌が前面に出てくる。ま、この辺は好みもありますが、メロディの力は大きいなと思いました。

で TWO DOOR を最後まで観て、いざ家路につかん。と思いきや、帰りのシャトルバスは長蛇の列!!結局1時間近く並んだかも。ヤバイ、もしかして…、とちょっと嫌な予感がしましたが、終電までには至らずなんとか無事帰宅。

THE1975で目一杯楽しんだからでしょうか。TWO DOOR の頃はほとんど余力も無く、終わってみれば今年が一番疲れたような気がします(笑)。ま、年齢のこともありますので、次は昼間はもっと大人しくしておきましょう(笑)。とはいえ来年はオリンピックでサマソニはお休み。再来年になりゃそんなこと忘れて年甲斐も無くはしゃいでしまうんだろうな。

サマーソニック2019 大阪 2019年8月18日 感想~THE1975編~

サマーソニック:

サマーソニック2019 大阪 2019年8月18日 感想~THE1975編~

 

定刻より数分早く「The1975」のSEが流れだした。白のスクリーンにそのリリックが映し出される。それだけで辺りの空気は一変した。ただのSEである。フロント・マンはおろかメンバーの誰一人としてステージに現れていない。これが2019年のロック・シーンで最前線に立つバンドの存在感だ。

「The1975」のSEの余韻の中、メンバーがステージに現れるとオープニングの「Give Yourself a Try」のイントロがなだれ込んできた。もう僕たちは冷静ではいられない。あのマシュー・ヒーリーがそこにいる。体をくねらせながらダンスし、前のめりで歌うマシュー・ヒーリーがそこにいた。

僕は過去に2回、同じサマソニで歌うTHE1975を観た。1度目はデビュー間もない2014年の一番暑い時間帯。風が強く、メイン・ステージの後方でぼんやりと見ていた僕に、彼らの演奏は風に流され不安定な状態で届いてきた。前方では泣き出す女の子もいて、当時の彼らはまるでアイドルのような佇まいだった。

2度目は2016年。あの時僕はレディオヘッドのアンコールを後ろ髪惹かれる思いで諦め、ソニック・ステージを駆け込み、ラスト数曲ではあったが当代一のオシャレ・バンドになった彼らを観た。「The Sound」で景気よくジャンプしたのを覚えている。

バンドが成長する時というのは、ホップ、ステップ、ジャンプのステップとジャンプの間に大きな隔たりがある。かつてのレディオヘッドがそうであったように、THE1975も全く同じく2018年にリリースした3枚目のアルバム『ネット上の人間関係についての簡単な調査』でとんでもない跳躍をした。この日観たTHE1975はこれまでとは次元の違う完全にオリジナルで全く新しいバンドだった。

前半のポップな3曲でオーディエンスを完全に手中に収めた彼らは、4曲目の「Sincerity Is Scary」でゆったりとした新しい顔を見せる。プロモーション・ビデオや各地のライブで見せるあの耳の着いたニット帽を被ってヒーリーはステージを闊歩する。映画のような一瞬だ。

そう言えば始まって間もなく、ヒーリーは「こんなとこに吸い殻が。誰のだ?あ、オレか」みたいなMCをしたが、そのぶっきらぼうな態度こそまるで演出された一幕。他にも「カンパイ!」と言ってお猪口で日本酒を一気飲みしたり、タバコにむせて咳き込んだりと、自由でありながら計算されたかのような佇まい。スターというのは彼のこと言うのだろう。

『ネット上の人間関係についての簡単な調査』には硬質なポリティカル・メッセージを含んだ曲がある。サビを皆で歌ったゴスペル・ソング「It’s Not Living (If It’s Not With You)」の後に歌われた「I Like America & America Likes Me」もその一つだ。この時、スクリーンではコラージュのような映像がキーワードとなる言葉と共に矢継ぎ早に映し出された。ヒーリーは体をくの字に曲げて泣き叫ぶように歌う。オートチューンに加工されたボーカルは爪を立てるように僕たちを引っ掻いていた。

個人的に楽しみにしていた曲がある。「I Always Wanna Die (Sometimes)」だ。The1975の新境地と言っていいだろう。壮大なバラードはヒーリーのボーカルの新しい魅力を湛えている。「死んでつらい思いをするのは君じゃなく、家族や友達だ」と歌われるこの曲のサビで、ヒーリーは美しく伸びのある声で「僕だってたまには死にたくなるんだ」と歌った。誤魔化すことなくしっかりと正面を見据えて目一杯。魂のこもった素晴らしい歌声だった。

「Love It If We Made It」はヒーリーがアンガー・ソングと言ったように、強烈な社会的メッセージを伴った曲だ。スクリーン上ではプロモーションビデオと同じ映像が流れる。怒りの曲をヒーリーは激しくシャウトする。この曲で僕を激しく揺さぶったのは間奏でのダンスだ。女性ダンサー2名と共に情熱的なダンスが披露される。怒りを踊りに変えて。そして再び「Love It If We Made It!!」とシャウトするのだ。この日一番の感動的な場面に僕は泣いてしまいそうになった。

そしてステージはクライマックスへ向かい、必殺の「Chocolate」へ続く。「Sex」が終わった後、スクリーンには大きく「ROCK AND ROLL IS DEAD」「GOD BLESS THE1975」という文字が映し出された。そして間髪入れず、「The Sound」のイントロが流れ始める。なんという完璧な演出だろう。

余りにも完璧で美しい1時間。バンド4名とサクソフォン・プレイヤーとダンサー2名。そしてシンボル・マークである縦長長方形のボックス型LEDが中央にぶら下がり、背後には巨大なスクリーン。ただそれだけのこと。しかし濃密で激しく、ユーモアがあり、温かみがあり、愉快さがあり、怒りがあり、優しく、しかも押しつけがましくなく、至ってクールに、けれど情熱的で生命の存在に満ち溢れた1時間。けれど何ひとつ重たい要素に支配されることなく、彼らは伝えたいことを存分に伝え、僕たちは存分にそれを受け取り、それでいてエンターテイメントに昇華された1時間。

僕たちはもしかしたら、とんでもないものを見てしまったのかもしれない。

 

追記:
途中、長いMCがあった。キスがどうのこうのと言っていた。英語力の乏しい僕はよく聞き取れなかったが、後から知ったところによると、日本へ来る前にドバイで行われたコンサートでの出来事を語っていたらしい。同性愛が厳罰に処される彼の地でヒーリーは「結婚して!」と叫ぶ同性愛の男性ファンの元へ向かい、彼の承諾を得て口にキスをした。そのいきさつを語ったようだ。ライブでの大事なひとこまだったと思うので、ここに記しておきたい。

 

セットリスト:
1. The 1975(SE)
2. Give Yourself a Try
3. TOOTIMETOOTIMETOOTIME
4. She’s American
5. Sincerity Is Scary
6. It’s Not Living (If It’s Not With You)
7. I Like America & America Likes Me
8. Somebody Else
9. I Always Wanna Die (Sometimes)
10. Love It If We Made It
11. Chocolate
12. Sex
13. The Sound

サマーソニック2019 大阪 2019年8月18日 ~前半の感想~

サマーソニック:

サマーソニック2019 大阪 2019年8月18日 ~前半の感想~

 

20周年のサマーソニック。今年は3日間行われました。私が行ったのは大阪3日目。ヘッドライナーはサマソニ初の邦楽、B’zです。が私のお目当ては何と言ってもTHE1975!!2019年のサマーソニックは如何にTHE1975へ向けて心と体の準備を整えていくか、これに尽きます!!

とはいえ今年もた~くさんの素晴らしいバンドが出ている訳ですから、事前準備は怠りなく!しっかりと予習をして私なりのタイムテーブルで存分に楽しんできました。事前に迷ったのは最後をB’zで締めるかTWO DOOR CINEMA CLUB で締めるか、そこだけでしたね。そこはもう現場の空気でしょう、ということで時系列順に簡単な感想を。

先ず私が向かったのはメインステージであるOCEAN STAGEのトップバッター、STRUTS。今回知ったバンドだったのですが、Youtubeであれこれ観ていたとおりの印象で、QUEENばりのギラギラ・サウンドが最高でした。初っ端にこういうハード・ロッキンな感じは気分も一気にアガッて、あ~、オレ、サマソニに来た~って感じ(笑)。

フレディ・マーキュリーばりのメイクをしたボーカリストは盛り上げ上手で、それこそフレディの「レ~ロッ!」みたいにコール&レスポンスしまくりで、逆に何回すんねんっ!ていうぐらい掛け合いがありました(笑)。印象としてはラブ&ピースな人だな~と。ホントにサービス精神旺盛な方でしたね。

ここで私は昼飯休憩。ってもう休憩かいっ!と言われそうですが、タイムテーブルとにらめっこして、如何に腹ごしらえをするか、そしてどのタイミングでお手洗いへ行くか(笑)、これもフェスでは大事な心構えです。

ゆっくり昼飯食って、さぁCHAIでも観るかとWHITE MASSIVE へ向かうと沢山の人だかり!なんじゃいこれは?!ということで音楽好きの間でCHAIは注目の的なんですねぇ。で、ステージではチューニングやら何やら準備が始まっています。ほとんどステージが見えない距離だったのでよく分かりませんが、ステージで準備してるのまさかのCHAI本人?!

しかしまぁなかなか個性的でしたCHAIの皆さん。チョッパー・ベースでファンキーかと思えば、やたらピコピコするのもあったり、途中そろいの衣装を着てダンスコーナーもあったりしますから、もうやりたい放題ですね(笑)。いいです。自由でいいです!私覚えました。NEOカワイイです!!

あと、私含め噂先行でCHAIを観に来た人が多かったみたいで、彼女たちの自由な佇まいにどう反応したらいいか手探りの観客、という絵面もオモシロかったです。

WHITE MASSIVEは日陰だったのですが、早くもバテ気味の私は涼みに行く目的でSONIC STAGEへ。次に観る予定のSam Fender まで結構時間はあったのですが、ここは体力温存を優先。そーなんです。欲張って、ちょっくらアレも気になるし観に行こかなんてフラフラしていると、後が大変!この日は時折風が吹いて心地よかったのですが、なんといっても猛暑真っ盛りですから。お目当てでぐったりならないように体力を温存することが肝要なのです。ま、歳も歳なんで(笑)。

そーいや、WHITE MASSIVE とか屋台の並ぶOASIS辺りで時折、ぷ~んと獣臭がしたアレはなんでっしゃろか?まさか普段は山羊でも放牧しているのか?そこに我々は地べたに座って飯食ってんのか?一体なんだったんだろうあの獣臭は…。

話が逸れましたが、次に観たのはSam Fender。カッコよかったです。観る前は冴えないJames Bayかと(失礼しました!)思っていたのですが、王道ロックでひたすら押しまくるのがカッコ良かったです。

なにしろ声がデカいですね。本人も自覚があるのか声でグイグイ押してきます。当然歌うまいし、曲も良く出来てて、全てが高水準にあります。声のデカさと曲の良さで場を支配しつつ、間奏になるとギターをギュインギュイン言わせてくるところなんか、若いのによう分かっとるわい。バンド全体から感じるブレなさ。なかなかやりおる。

確か英国出身だったと思うのですが、サウンドはアメリカっぽくて、でも英国の湿っぽさがあって、私の好みでした。アルバム出たってことらしいのでチェックしてみるか。

SONIC STAGE にそのまま居座り、続いてはPALE WAVESを観ました。出す曲出す曲キャッチーで、どうなってんだっていうくらい曲が抜群だった彼女たちでしたが、直に聴いてもその印象は変わりませんね。もう若さでキラキラしてます。語尾をしゃくりあげる歌声を生で聴けました(笑)。

そのボーカルのヘザーさん、ゴスメイクだしいい曲いっぱい書いちゃうし、どんな人かと思いきや、至って普通なんですね。勿論、才能ある方なんである意味普通じゃないんだろうけど、見た目とは裏腹に浮世離れしてないというか、いい意味で垢抜けてないんですね。彼女たちの魅力は、普通の子がここまで出来るっていう希望なんじゃないかと思いました。

ヘザーさん、最後はフロアに降りてくるんですね。これにはびっくりしました。一気に人がグワーッてなって、か弱そうなヘザーさん、大丈夫?!でもこん時の彼女の笑顔はスッゴイ素敵でした。今も私の脳裏からはなれません。イノセントそのものでした。

サマーソニック2018 大阪 2018年8月18日 感想 ~ベック編~

サマーソニック:

サマーソニック2018 大阪 2018年8月18日 感想 ~ベック編~

 

チャンスさんの後は同じオーシャン・ステージで行われるこの日のヘッドライナー、ベックさん待ち。ということでそのまま待機です。人がチラホラはけて更に前方へ行けました。こんな間近でベックさんを観れるなんてサマソニならではやね。ステージ上ではシンプルなチャンスさんとは打って変わって色々運び込まれとります。ほぼ定刻通りにベックさん始めバンド・メンバーが登場!さっすが~、大声援ッス!

うわ~、ベックさんや~、ほっそ~、顔ちっちゃ~、オッシャレ~、貴族みたい~、てことで気品に溢れております。もうベック王子やね。始まりは『デビルズ・ヘアカット』。イントロからしてカッコよすぎるぞ!ていうかサウンドがいい!メチャクチャいい!カラーズ・ツアーのベック・バンドがいいってのは何となく聞いていたけど、塊としてガッと来る感じといい、それでいてちゃんとそれぞれの楽器が聴こえてくるところといい、生で聴くとホントびっくり。メチャクチャカッコイイじゃないですか!CDで聴くのとは全然違う重厚な『デビルズ・ヘアカット』。痺れましたね。

続いて印象的なイントロが。ギャ~、2曲目で『ルーザー』や~。さっき観たチャンスさんのフローもカッコよかったけど、ベックさんのラップもすげーカッコいい。チャンスさんとはまた違うクールさで優雅っす。こりゃもうベック・ザ・ラッパーやね。うわ、言うてもうた…。そうそうっ、勿論サビの「アイムルザーベイビ~、ソ、ホワイドンチュキルミ~」は皆で合唱しましたで!

『ミックスド・ビジネス』もよかったな~。「take a little bit higher」って煽りがまた最高!この曲もコーラスの「All right / Turn it up now」で皆合唱。しかしまあ皆よく覚えてるよな~。みんなのベックさんが好きなんやね。周りを見渡すと流石に年齢層は高め。それに女子率高っ!僕の周りを見た限りでは女子の方がかなり多かった。流石ベック王子!

それにしてもベックさんの曲って皆で歌えるコーラスがいっぱい。オープニングのサビだってそうだし、この次の『ワゥ』だってズバリそのまま「わ~」って言うし、「ナーナー、ナナナナナー」とか「ホェアイッツアッ!」とか。なんかそういうのも楽しい要因なんやろね。ちゅうかベックさんそういう曲揃えたん?

ステージ上にはひな壇が二つあって、その真ん中が通路みたいになっている。ギター持ちかえたり、ジャケット着替えたりする時はそこにスッて入ってまた出てくるみたいな感じでそれがまた優雅なベックさんらしくて良かったな。そういや途中でジャケット脱いで、暑いからもう着ないのかなと思ったら、また着るみたいな場面がありましたけど、あれは地元関西人なら「ジャケットまた着るんかい!」って心の中で突っ込んでいたはず(笑)。

ちなみにこの日はジャケットネタ満載で、今度こそジャケット脱いで真ん中の通路の奥に入って行ったかと思うと、今度は白のジャケットに着替えて登場!とか、ジャケットも途中で着たり脱いだりするんだけど、脱ぐ時に袖が引っかかって脱げなくなって、そこもブンブン振り回して笑いに変えるっていうのがあったり。そういう立ち居振舞いも、あ~ベックさんやねぇって。気が付けば何につけ、あ~ベックさんやねぇみたいになってました(笑)。

しかしまあこのバンドは凄いね。最後の『ホェアー・イッツ・アット』では間にメンバー紹介を挟むんだけど、これがまたすんごくてここだけでも一大エンターテイメント!往年の名曲をそれぞれがリードしていくのがメチャクチャカッコいいのだ。ひとりひとり挙げていきゃキリないけど、ほんと凄かった!でまた演奏も凄いんだけど、ここのメンバーはパフォーマンスにも秀でていて、それぞれがエンターテイナー。それに何より楽しそう!しょっちゅう笑ってるし、逆に笑ってないのはベックさんぐらいで(笑)、観客の僕らよりも思いっきり楽しんでる。そんなの見せられたら、そりゃこっちも俄然盛り上がるでしょう。

とにかく大変な事とかしんどい事はとりあえず横に置いといて、今日は皆で楽しもうよっていう巨大なパワーに満ち溢れてました。世相がこんなだからかどうかは分からないけど、今年のサマソニはずっとポジティブな空気というか、おおらかな雰囲気で進んでいったような気がして、そしてベックさんがその集大成で、舞洲会場に花火はないけど、最後にバーッ!てデカイ打ち上げ花火が上がったような最高に楽しい夜でした。

カラーズ・ツアーが終わった後、ベックさんはどんな事を歌っていくのか分からないけど、今のベックさんのメッセージは十分に受け取れたような気がします。あー、ベックさん最高!ていうか、チャンスさん、ベックさんを立て続けに観れるなんてホント夢のよう。Such a beautiful day!

 

Beck Setlist:
1. Devils Haircut
2. Loser
3. The New Pollution
4. Mixed Bizness
5. Wow
6. Colors
7. Think I’m in Love
8. Sexx Laws
9. Qué Onda Güero
10. l’m So Free
11. Dreams
12. Girl
13. Up All Night
14. E-Pro
15. Where It’s At

 

サマーソニック2018 大阪 2018年8月18日 感想 ~チャンス・ザ・ラッパー編~

サマーソニック:

サマーソニック2018 大阪 2018年8月18日 感想 ~チャンス・ザ・ラッパー編~

 

ホワイト・マッシブはモンキー・マジックに続いてサンボマスター。サンボは観たかったんだけど、ガチで観てるとオーシャン・ステージのチャンス・ザ・ラッパーに間に合わない。てことで少し離れたところで3曲だけ聴いて、オーシャンへ移動することにしました。でも遠くから聴いててもサンボは最高やね。ずっと叫んでずっと歌ってる。以前テレビで山口が「俺たちが皆の闇を食いつくしてやる」って言ってたけど、本気なんだもんなぁ。あまりの熱量に通りすがりの人も、なんだなんだって振り返ってたもんね(笑)。

で後ろ髪を引かれつつもメイン・ステージであるオーシャンへ。すでに舞台はセッティング済み。サンボに目を奪われていたから結構ギリギリだったけど、思ったほど混雑していなくて結構前へ行けました。う~、ドキドキするぜ~。同じ楽しみと言えども、ウォーク・ザ・ムーンなんかは素直にただ楽しみなだけなんだけど、ホントに好きな場合ってなんかドキドキしてくる。待ち遠しいんだけど、緊張してドキドキしてしまう。でもそういう気持ちがあるうちはオレも大丈夫かな(笑)。

なんて思っていると、YouTubeで何度も見たチャンスさんが転がるように飛び跳ねて来た!本物だ!スゲーッ!本物のチャンス・ザ・ラッパーだ!もうそれだけでしばらく感動~。いつもの3のキャップに赤のヘンリーネックTシャツ。Championのオーバーオールジャージがめっちゃかわいいぞ!

編成はキーボードの前に1人とクワイアが4名。トランペット1名にドラム1名の布陣。嬉しいね、ちゃんとメンバー揃えて来てくれてる。ドラムがプログラミングじゃなく生なものポイントやね。ライブではこれ結構重要やからね。始まりは『ミックステープ』。おぉ、チャンスさんの生ラップにまた感動(笑)。続いて『ブレッシングス』。やったー、コーラス一緒に出来たぜ!次は『エンジェル』。『エンジェル』は短かったぞ。ショートバージョンかな。中盤は数日前に公開した新曲群を早速披露。念のため予習しといて大正解だ。チャンスさん、しっかり煽ってゲストも登場したけど僕は???でした(笑)。

後半は再び『カラリング・ブック』から。『オール・ウィ・ガット』に『ノー・プロブレム』に『オール・ナイト』(←ノックスでも聴いたから、この日2回目!)のメドレー。ここは思いっ切り盛り上がったぞ(笑)。そろそろ時間かなと思ったら『サマー・フレンズ』。リリックは切ないけど、真夏のこの時間帯に聴くとやっぱ染み入りますな。そう、この次の『セイム・ドラッグス』の前だったか、僕ら観客の後ろに真っ赤な夕陽が沈みかけていてステージのチャンスさんが「後ろ見て」って。で振り返ったらホントに綺麗で。ここは舞洲だから僕たちの後ろはもう海だけ。視界を遮るものは何にもなくて大阪湾に真っ赤な夕陽が浮かんでいる…。その時のチャンスさんがまたいい表情してるんだ。もう全てオーケーだよって。何なんだよ、この肯定感はって(笑)。な訳で『セイム・ドラッグス』の最後のコーラス、「Don’t you color out / Don’t you bleed on out / Stay in the line, stay in the line / Dandelion」のところはかなりグッときました。

それにしてもチャンスさんよう喋りますな。もう喋り過ぎっ!何言ってるか分からん(笑)!でも何ていうのかな、この人はメッセージに溢れている人で言いたいことが山にように溢れてきて、だからいやいやチャンスさん、違う言語圏でそんな喋ってもよう分からんへんよってことではなくって、この人の態度とか表情で気持ちは伝わるし、そりゃ正確には分からないけどやっぱこの人は本気なんだなって。

でそんなこと言いつつも実は途中、僕自身も戸惑っていたところはあって、それはこのステージで起きていることが今まで経験したことがない感覚だったからで、一緒に行ってた友達が言ってたんだけど、これはゴスペルなんだと。「Hands up!」なんてのも要はそういうことで、通常のライブで手を挙げるのとはちょっとニュアンスが違うんだな。僕は教会には行ったことはないけど、そこには神父の話や聖歌や場合によったらゴスペルもあるし、別にフェスとか特別な事じゃなく普段の営みとしてそこにある。勿論この日はライブだからとことん楽しいもので教会とは全く異なるんだけど、単に感動して胸が熱くなるっていうのとは少し違う何かが確かにそこにはあった。勿論チャンスさんだって聖者ではないし、これだけの事をした人だからしたたかなところもあるだろうし、人を傷付けることもあっただろうし、そこはそりゃ当然なことなんだけど、とにかく人に何て言われようがここまで圧倒的なポジティビティや圧倒的な肯定感でやり遂げてきた。その真っ直ぐさを臆面のなさを多分僕はどう処理したらいいのか分からなかったんだな。そんな中、あの夕陽や『セイム・ドラッグス』の最後のコーラスでグッと来たのはもしかしたら僕の中でもある意味一つの了解があったからなのかもしれない。

それにしてもホント、チャンスさんはよく喋った。で喋りながら笑ってはる。気持ちは伝わるけど、やっぱ何言ってたのか知りたいね。誰かチャンスさんの言った事、全部訳してくれないかな(笑)。

しかしまぁ、魅力的な人やね。あんだけ英語で喋っときながら、観客がコーラスしたのが嬉しかったのか、跳び跳ねるように喜ぶんやもん。なんやその天然さは!めっちゃかわいいっちゅうねん!

最後は『ブレッシングス(リプリーズ)』。「あーゆーれーでぃ、ふぉーゆぉーぶれっしん、あゆーれでぃ、ふぉーゆぉーみりこー」のリフレイン。チャンスさんは言ってた。日本での初ライブ、導かれてここに来たって。そうやね、日本での初ライブやもんね。そんな日にここに居れてホント幸せっす!そういやチャンスさん、また来るって言ってたぞ!

 

Chance The Rapper  Setlist:
1. Mixtape
2. Blessings
3. Angels
4. Favorite Song
5. Cocoa Butter Kisses
6. Ultralight Beam (Kanye West cover)
7. 65th & Ingleside
8. Work Out
9. What’s the hook?
10. I’m the One (DJ Khaled cover)
11. All We Got
12. No Problem
13. All Night
14. Summer Friends
15. Same Drugs
16. Blessings (Reprise)

 

以下、ベック編へ続く。。。

サマーソニック2018 大阪 2018年8月18日 ~前半の感想~

サマーソニック:

サマーソニック2018 大阪 2018年8月18日 ~前半の感想~

 

今年も行って参りましたサマーソニック。いや~、やっぱ楽しいっすね~。素晴らしい陽気の中、野外で一日中音楽に浸れるってのは何事にも代えがたい喜びです!今年はラインナップが充実していたから余計に満足度は高かった!ていうか毎年終わった直後はそんな事言ってるような気がするな(笑)。

僕が行ったのは18日(土)、ベックさんの日です。そりゃあもう翌日のノエルも行きたかったのですが、なかなかそうはね。ただ1日だけと言ってもベックにチャンス・ザ・ラッパーですから!こうやって書いてるだけでも眩暈がするようなラインナップですよこれは。後で振り返った時に2018年の大阪初日のサマソニに僕は居ました!って言えるぐらいの本当に貴重な体験だったと思います。

先ず目指したのはマウンテン・ステージ。初っ端はノックス・フォーチュン。チャンスさんの曲に参加しているってことで見に行ったのですが、すっごく良かったです。もう自由で開放的で、チャンスさんDNAが見事に流れているっていうか、せっかくなんだから楽しもうよっていう清々しさを感じました。まだかなり若いと思いますが、パフォーマンスも素晴らしかった。音楽的にはラップもあるしロックもあるし何でも来いって感じで、そういうジャンルに無頓着なところもいいやね。あとドラムが日本語を話せる人で、「アツイデスネ」とか「ミナサン、ロックハスキデスカ?」とか妙な日本語を話すのが可笑しかった。そういうのも含めて本当に楽しいライブでした。

その後は一応お昼ってことで腹ごしらえ。そうなんです。フェスではタイムテーブルを見ながら如何に要領よく食事を摂るかってのも重要なのです。あー、次観たいヤツやのにお腹減ったーとか、トイレ行きたなってきたわーってならないようにちゃんとスケジュール管理をしておくことも大切です。あと休養も。今年は予想に反して丁度良い暑さでしたが、それでも真夏ですから。休む時は休む。これもちろん大事です。

腹ごしらえの後はウォーク・ザ・ムーンを観に再びマウンテンへ。その前にENDRECHERIの最後の方を少し観ました。ENDRECHERIって誰?ってことですね、はい。僕も直前まで知りませんでしたが、キンキ・キッズの堂本剛のソロ・プロジェクトのことです。てことで流石の集客力やね。僕はスタンドでのんびり観ていましたがスタンドも結構な人だしアリーナは満員でした。

そして次はいよいよ最初のお目当て、ウォーク・ザ・ムーン。そのままアリーナに降りてがっつり観てきました。もう滅茶苦茶楽しかったです。このバンドもとにかく楽しもうよってバンドで、ボーカリストは上半身裸で体をくねらせながら踊ってるし、ギタリストも目立ちたがりでじゃんじゃん煽ってました(笑)。一応シンセ・ポップってことになるんだろうけど、彼らもそんなこといちいち気にしてないっていうか、場合によっては太鼓を3人で叩いてたり、ハードロック並みにギターをかき鳴らしたり、時と場合に応じて臨機応変に盛り上げていく。バンドの演奏が引き締まっていてホントにいいライブ・バンドやね。

必殺の『シャット・アップ・アンド・ダンス』も、振り付けのあった『タイトロープ』も、これも鉄板の『アンナ・サン』も滅茶苦茶盛り上がった。時間は14時ぐらいだったかな。真夏の一番暑い時間帯にこれ程似合うバンドはなかなかないでしょう。いや~、オレ、サマソニ来たな~って感じを思いっ切り味わえました(笑)。

ところでこのマウンテン・ステージ。休むにはもってこいです。野球場ですから通路は影になってて風通しがいいし、トイレも沢山あるし、自販機も売り切れてない!そうです、確かに室内のソニック・ステージはクーラーが効いていますが、涼みに来た人でごった返してるし、自販機はすぐ売り切れになる。だから皆さん、ひと息入れるなら是非マウンテンへどうぞ。

さて、その後はホワイト・マッシブへ。ここも野外ですけど、テントが張って影があるから心地よい。芝生で小さな椅子も用意されてるから、のんびり聴くにはぴったり。僕はここで足を伸ばしながらモンキー・マジックをゆらゆら聴いていました。このバンドも夏やね。アコースティックなサウンドに流暢な英語詞もあってまるでハワイにでもいるような気分。時々グイッとスピード上げてラップするところもあって、爽やかだけど思わず腰が上がってしまうようなスリリングなバンドでした。結構好きかも。

 

以下、チャンス・ザ・ラッパー編へ続く。。。

もうすぐサマソニ!!

もうすぐサマソニ!!

 

タイム・テーブルも発表されて、いよいよ1ヶ月を切ったサマーソニック。と、その前に先週末、フジロック・フェステバルが行われた。今年はボブ・ディランにケンドリック・ラマーっていうおしっこチビリそうな大物がいて、僕も一度ぐらいフジロックに行ってみたいと思うけど、ちょっと苗場は遠すぎっ!とか言いつつYouTubeの生中継をちょくちょく見てました。やっぱいいもんですな。一度は行ってみたいものです。

さてサマソニ。ようやくチケットも買って一安心。まだ心配事はありますが、とりあえずほぼ行けるんじゃないかなと。僕が買ったのは18日(土)。ベックとチャンス・ザ・ラッパーの日。翌日のノエル・ギャラガーも見たいんだけど、流石にそこまで無理は効かないので。ノエルはこれからもまた来るやろしね。それより今回はベックさんにチャンスさんっていう流れが強烈だ。特にチャンスさんは来日自体がレア感満載で、これを見逃す手はないでしょう。と言いつつ最近はベック熱の方が高まってきておりますが(笑)。

そーなんです。僕はベックさんをこれまでちゃんと聴いたことが無く、昨年の『カラーズ』アルバムでようやくベック・デビューをした不届きもの。ベックって何かつかみどころが無いし、アート系な匂いがどーもねって先入観があったんだけど、その『カラーズ』がとっても素晴らしくて、そんでもってサマソニに来るってんで、旧譜を聴いてみたらこれがまた良くって、なんていうのかな、肌合いが合うっていうか、なんか言葉への向き合い方とかアウトプットの仕方がなんかぴったり僕にそぐう感じがして。いやいやそりゃ全然僕なんかとは違いますよ。向こうは偉大なすんごい方ですからそりゃーもー全然っ。でもなんか、近しいものを感じてしまったというか、ま、今さらね、今さらですけど、ベックっていいな~と思う訳です。で今、一生懸命ベックさんの旧譜を聴きまくっているところでございます、ハイ。

ところでここで一つ、ちょっとした問題が。そーです。タイム・テーブルです。メイン・ステージのベックさんとソニック・ステージのパラモアが丸被りなんですねー。さぁどうしましょってことで、途中で抜けてソニックへ走るか(←2年前はレディオヘッドのアンコールを諦めて、ソニックのThe1975へ走りました)、いやいや移動時間自体が勿体ないっ、どうせ最後チラッとだけでしょってことでパラモアは諦めるか。こりゃあなかなか難しいところです。あー、もう無理っ!て判断を当日の気持ちに委ねようなんて思っていると一番アカン選択をしてしまいそうなので、ちゃんと冷静に考えて準備をしておくべし!さて、どうしますかな。

サマソニに来る Pale Waves がよい

サマーソニック:

サマソニに来る Pale Waves がよい

 

ちょっと気が早いが、サマソニで来る知らないバンドに目を通しとこうかな~ってことで色々聴いていたら、スゴイのにぶち当たった。UKの新人バンド、Pale Waves(ペイル・ウェイブス) である。最初に聴いたのが『Television Romance』って曲でこれがスゴイのなんのって。何がスゴイかってまんまThe1975や~ん。てことで最初聴いた時は思わず笑ってしまいました(笑)。

ただ何回も聴いてるとこれが良くって、この曲はズバリThe1975がプロデュースしてるってことだからそういう雰囲気にはなってるけど、この曲自体が魅力的なフックがあってホント良く出来ているのだ。他にも色々『The Tide』とか『Heavenly』とかどれもThe1975のお株を奪うキャッチーさ。誰が書いてんのか分からんけど、このメロディは癖になるぞ。ゴス系メイクの女の子の透明感ある声もポイントやね。まだEP盤しかリリースしてないみたいで、しかもLP!だそうです。

Pale Waves が来るのがノエルの日、大阪で言うと2日目だ。ちょっと行けるかどうか怪しくなってきたけど、恐らくマウンテン・ステージの初っ端、Pale Waves とこちらはガレージなDream Wife(ドリーム・ワイフ)と続くUK新人バンドは見ものだ!

2018年 サマソニ出演者第4弾、及び日割り発表!

サマーソニック:

2018年 サマソニ出演者第4弾、及び日割り発表!

サマソニ第4弾の出演者と日割りの発表があった。今後細かな変更があるにせよ、大方はこれで決まりと考えていいだろう。それにしても今年はどうしたかことかえらい気合の入りよう。このラインナップは世界中のフェスと比べても見劣りしないなかなかのものなんじゃないでしょうか。てか決まるの例年こんな早かったっけ?

てことで東京、大阪で2日間に渡って行われるサマー・ソニック。今年のヘッドライナーは既報のとおりノエル・ギャラガーとベック。ベックの日にはチャンス・ザ・ラッパーもラインナップされていて正にダブル・ヘッドライナー状態。更にその日はパラモアも出演するとあってこりゃ大変。この日はチャンスさんのアルバムで共演したノックス・フォーチュンっていう若いもんも出演するみたいで、こりゃもうチャンスさんのステージで共演するがなっ、ていうお楽しみまで付いている。

その上でパラモアっていう、去年のアルバムで思いっきりイメージチェンジをした強力なエモ・ポップ・バンドもいたりして、しかもおまけでこりゃ盛り上がること間違いなしのウォーク・ザ・ムーン(おまけって言ってスミマセンッ)までいるという私にとってはテンコ盛り状態。あとはベックとチャンス・ザ・ラッパーとパラモアのタイム・テーブルが被らないことを祈るばかりです。なんかそれぞれ別のステージでトリやってそうなので(笑)。

それとあともう1日、大阪で言うと2日目はノエルの日。これが打って変わってあんまりそそらないです…。まぁそれは私にとってという意味で、実際はシャーラタンズとかフライング・ロータスとかチーム・インパラとか結構名のある連中がいたりするのでこっちの方がいい!って人ももちろん沢山いるのでしょうが、この辺は私よく知らないのです…。あ、フレンドリー・ファイヤーズが復活するってのはちょっと気になるかな。

とまぁ、ノエルは絶対的な存在なので行かなアカンやろうし、こりゃどーしよーって感じです。初の両日参加となりそうな予感もちらほら漂っているところでございますが、両日参加って色んな意味でしんどいよな~(笑)。