夏が過ぎれば

ポエトリー:

『夏過ぎれば』

 

あの人の三歩は君の一歩になるだろう

でも君にくよくよして欲しくない

何故ならあの人の三歩は上手く立ち回っているだけだから

君の一歩は確実な一歩だから

 

あの人の声は君の声より届くだろう

でも君に投げて出して欲しくない

何故ならあの人の声は無駄な拡声器が付いているだけだから

君の声は心から出た声だから

 

あの人は自分勝手な振る舞いは君を悲しませるだろう

でも君に諦めて欲しくない

何故ならあの人は優しさを知らないだけだから

君の振る舞いは誰かの為だから

 

君は決して損などしていない

決して

 

小鳥がひと夏で巣立つように

悲しみが声を枯らすように

営みは続いてくだろう

私たちは共にいるだろう

悲しみを少しづつ拭い去るだろう

 

2017年8月

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