琥珀

ポエトリー:

「琥珀」

 

太陽の光から逃げて
月の裏側に潜む君の琥珀は
輝き出すには早く
転がり出すには脆く
上手く退路を掴めない

そんな日の言い訳を
考えあぐねる夜の景色の
順序よく縦に並んだ影の踏み絵

先頭きって走る君の横を
自動小銃よりものろい速度で共に
間を縫って歩き
時に岩礁に腰掛け
少ないながらも手に入れた
か細い命の手触りを

目一杯引き寄せて
目まぐるしく入れ替わる一瞬の
ため息に触れないまま
逃さぬままで
倦怠感の夜に突き落とす

先輩方の祈りむなしく
落ちる麒麟の声

清々しく朝に光る琥珀を手のひらに乗せ
遠くへ行けよと涙ぐむ朝日が
いつしか君の手を離れて
形あるものになった

 

2020年1月

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