美しい二人の友情

ポエトリー:

『美しい二人の友情』

 

美しい二人の友情
知っていることを思い出して
短い夏の思い出のように風は一瞬で気を紛らす
君は近くにいたからではないんだよねきっと
出会うべくして出会った
そう思っていいんだよね

折り畳み傘は頬にぶち当たるほど折れ曲がり
足元はずぶ濡れそれでも
君の声が少しでも聞こえたらいいと
見えない声を遠くに探して
新しい朝は迎えに来ないのか
水溜まりに破り捨てたため息

違うよ
物語は謝りに行く
無理な問題を持ち込む必要はない
これは世間一般に言われていること
最後は判決に持ち込むんだ
欲しかったものを
夢のような人
僕に進化論を

けれどそれが全てじゃない
目の前にあるものを信仰しよう
美しい友情よ
僕たちは共演する
僕たちはよい人ではないから
照れ隠しに小さな楽器を隠し持つ
祈ったよ
僕たちは個人であるようにと
それは何年も前から決まっていたこと

僕らは許されたことを記憶する装置
物語は近道をする
去ったものを追っていく
重力は重たい
手は重なると重たいこと
上昇する海面に
沈む僕たちの手は重たい

 

2019年10月

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