The Bomb Sheltes Sessions/Vintage Trouble 感想レビュー

洋楽レビュー:

『The Bomb Sheltes Sessions』(2012)Vintage Trouble
(ザ・ボム・シェルターズ・セッションズ/ヴィンテージ・トラブル)

 

このアルバムが店頭に並んだ当時、結構試聴した記憶がある。結局買わなかったのは、派手なのが1曲目だけだったから。ま、試聴レベルじゃそんなもん。で時を経て2014年、サマソニである。もう圧倒的なパフォーマンス。これだけの人たちが作ったアルバムなんだから、おかしなはずはない。ということで即購入。といきたかったが、当時そう思った人が結構いたみたいで、Amazonやなんかでは全て売り切れ。唯一タワレコに国内盤があったので、急ぎ購入した記憶がある。ホントはDVD付きの限定盤が欲しかったんだよな~。

ここで鳴らされるのはいたってオーソドックスなロックンロール。いや、というより、もっとベーシックなR&Bとかソウルとかを基調としたロックンロールというべきか。確かに#1『Blues Hand Me Down』のようなシャウトするロックンロールも恰好いいが、このアルバムの売りは#4『Gracefully』や#7『Nobody Told Me』といったスロー・ソングにもある。ゆったりとばっちりツボを突いてくるバンドの演奏と、ソウルフルなタイ・テイラーのボーカル。生き物のように命が宿っている感じがとてもいい。#7『Nobody Told Me』の詞がまたいいんだな。

この手の音楽の場合、どうしても聴き手を選ぶというか間口が狭くなってしまうきらいがあるけど、ライナーノーツを読むと彼らのフェイバリットはキャロル・キングの『つづれおり』やU2の『ヨシュアトリー』やダニー・ハサウェイの『ライブ』やジェフ・バックリーの『グレース』といった超有名盤ばかり。名うてのプレーヤーたちだけど、そう聞くと親近感が湧いてくるでしょ。マニアックな人たちかと思いきや、大衆性があるのはこうした嗜好があるからかも。

難しい顔してややこしい音楽聴いてんのもいいですが、たまにはこーゆー身も蓋もないロックンロールもいいんじゃないでしょうか。ちょっとお疲れのあなた、#1『Blues Hand Me Down』を聴いて熱くなりましょう!

Track List:
1. Blues Hand Me Down
2. Still And Always Will
3. Nancy Lee
4. Gracefully
5. You Better Believe It
6. Not Alright By Me
7. Nobody Told Me
8. Jezzebella
9. Total Strangers
10. Run Outta You
(ボーナストラック)
11. Love With Me
12. Nancy Lee(LIVE)
13. Come On By
14. Total Stranger(Round2)
15. World Is Gonne Have To Take A Turn Aroud
16. Nobody Told Me(LIVE)

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