君は世界の端っこをつかまえた

ポエトリー:

『君は世界の端っこをつかまえた』

 

世界の端っこをつかまえて

君は「見て!ねぇ、これ」

僕が思ったことは

きれいな手

 

アルコールで消毒して

南イタリアの男みたいにエスコート

そしたらほら

すみっこに新しい朝

何処にデビューするつもり?

 

それで思い出した

君が言ったこと

耳をふさいでないと見えないものは

大した事じゃないって

 

君の声

月の満ち欠け

二人を隔てているもの

早く地平線に沈めばいい

 

僕は祝福するよ

君の門出

困ったことがあったら言って

なんなら今日のうちにでも

明日になったら忘れてしまうから

僕は忘れっぽいから

 

石畳の上で

噴水の傍で

観光客に紛れて

二人を隔てているもの

遠く地平線へ

 

君は世界の端っこをつかまえて

空の便

果てしなく南の空

 

2017年7月

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