Council Skies / Noel Gallagher’s High Flying Birds 感想レビュー

洋楽レビュー:

『Council Skies』(2023年)Noel Gallagher’s High Flying Birds
(カウンシル・スカイズ/ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ)

 

ノエルのソロもこれで4枚目。と言っても前作が2017年だから随分と久しぶり。アルバムとしては間が空いたものの、ワーカーホリックのノエル兄さんのことですから、もちろん何もしていなかったわけではなく単発でポンポンと新曲は発表しておりまして、なのでこちらとしてもそれほど間隔が空いた感はないです。

前作は思い切ったサウンドで僕は結構好きだったんですけど、今回はサウンド的なチャレンジは一切なし。曲を聴かせるためのアルバム作りに徹しています。ということでノエル兄さんの最大の魅力であるソングライティングに思いっきり焦点を当てた作品になっています。全部で10曲と少ないですけど、流石にいい曲ばかり。書き溜めてた分なのか近年に書いたものなのかは分からないですけど、これまでにも100曲以上を書いて、もう50才を幾つか越えているのに、未だこんな引き出し持ってるんだからやっぱこの人はソングライティングの化け物ですね(笑)。

ただこうなるとですよ、やっぱあの人の声でこのグッドメロディを聴きたくなるというのが人情でしょう(笑)。結構ファルセットもあって難しい曲も多そうですけど、オアシス晩年のではなく、今の絶好調リアムさんなら歌えんじゃないのかなと。ノエル兄さんの歌も味があっていいんですけどね、やっぱこの人のボーカルは突き抜けた魅力は希薄なんで(笑)、そこを前作みたいにサウンドや曲編成なんかで面白い事やってくれると、これがノエル兄さんのやりたいことかぁと楽しく聴けるんですけど、こうも歌に振り切っちゃうとリアムさんの声が頭をもたげてしまいます。。。

前作みたいな変わったことやってると、旧来のファンからは嫌がられるし、かと言って普通にいい歌を書くとリアムの声で聴きたいと言われるし、ノエル兄さんもなかなかハンドリングが難しいとこですね。ただ、アルバム自体はすごくいいですよ。曲はオアシス後期からソロ作含めてもかなりトップクラスの出来栄えだと思います。だからこそ頭の中で簡単にリアムさんの声に変換できちゃうっていう微妙な感じはありますが。。。#6『Easy Now』なんてまんまやん(笑)。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)