ポエトリー:
『今年最後の手帳』
君は本気にするから
軽く手帳に納めた
問題は透き通るようにして
歯の裏側に溶けていった
正解を出して聞く
無造作な君は問題外
内側から逆に
転げ落ちる正解
順番を守らないと
いつかは怪我をする
辻辻に立つ見守り隊が
無造作なスケジュール管理を指導する
お気に入りの信念は紙切れ
薄く積み重ねられ今はピンク色
いつだったか
君の賑やかなお調子は
次第に行間を詰め
人は失敗を重ねて大きくなる
だけど
君が本気を出すといけないから
僕は朝靄で
今年最後のページの隅に×と書きました
2019年12月