ポエトリー:
『夜明け』
耳元で火薬の音がして夜中の3時 目が覚めた
喉に張り付いたドライヤー ペットボトルで燗をする
空もカラカラに乾いて 12月の夜
太陽の使いが真夜中に訪れる
冗談が過ぎる彼女の唇 雲に隠れた下弦の月は
瞬きを108回もして 僕の煩悩は街の上
勾配のきつい坂道登る覚悟で けれど今も背中合わせ
早く理解したい 彼女の瞬き
太陽の使いはやがて 百均で買った噴霧器で
水を含ませた太陽の欠片を やたらめったら振り撒くから
おとなしい素振りのこの夜にも 間もなく灯りが届くはず
だから僕もちゃんと 嘘をつく準備するよ
もうじき訪れる朝光を横目に ずるずると低く伸びてしまう僕の魂
また身だしなみ崩れて 朝にしてしまう悪い癖
2018年1月