Paramore/Paramore 感想レビュー

洋楽レビュー:

『Paramore』(2013)Paramore
(パラモア/パラモア)

 

2005年デビューのパラモア、4枚目。このバンドは結構メンバーの出入りが激しいようで、結構ゴチャゴチャしとります。まぁ10代で組んだ田舎のバンドが一気に名声を得てスターダムにのし上がっていくってぇと、そりゃ我々には分からないいざこざがあったりもするでしょう。ボーカルのヘイリーさんはルックスもイケてますから、コマーシャルな部分で随分振り回されたのかもしれませんなぁ。

ただそんな中にあってもずっとパラモアとして活動していく芯の強さ、そんでも負けねぇぞ、っていう心意気がこのバンド、ていうかヘイリー・ウィリアムスの魅力でして、このアルバムは特にそんな心意気満載なのでございます。

で、このアルバム。タイトルからも分かるようにかなり力の入ったアルバムです。収録曲はボーナス・トラックを含めるとなんと19曲!結果から申し上げると、全米1位!全英1位!シングル・カットされた『Ain’t It Fun』ではなんとバンド初のグラミー賞「最優秀ロック・ソング賞」を獲得!ってことでこのアルバムは自他共に認めるパラモア最強の代表作と言えるのではないでしょうか。

まぁとにかく曲がいい!よくもまぁこれだけキャッチーな曲を揃えたなと。メンバーの出入りが激しくて、結曲誰がメインのソングライターかよく分かりませんが(ヘイリーさんは全ての作詞と一部の作曲)、いくらメンバー変更があろうといつも変わらずキャッチーな曲があるってことは、やっぱヘイリーさんの見立てが良いってことでしょうか。

ホント馴染みのいいメロディばっかで#4『Daydeream』なんて散々歌われてきた青春ロックなんですけどグイグイ来る感じがドラマチックでとてもいいんです!#9『Still Into You』や#13『Hate to See Your Heart Break』なんてかわいかった頃のテイラー・スウィフトが歌ってそうだし(今もかわいいですが(笑)、カントリーの頃って意味ね)、#19『Escape Route』のイントロなんてアジアン・カンフー・ジェネレーションじゃねーか(笑)。インタールード的な小品も含めて、ちょっとこれはって曲ないです、ホントに。

そんなグッド・メロディが、パラモアはなんつってもエモ・パンクですから(←これも分かるようでよく分からん形容ですが)、タイトな演奏で畳み掛けるようにハード・ロッキンするわけですよ。そりゃあいいに決まってるじゃあないですか!しかも歌詞が勝気でいい!例えばグラミー獲った#6『Ain’t It Fun』なんて日本風に意訳すりゃ、夢を抱いて田舎から東京に一人でやって来た女の子が、「面白いと思わない?誰も頼る人がいないなんて!」、「ぜって~メソメソ、ママに電話なんかしないし」っていう歌で、私みたいな40過ぎのおっさんが聴いてもグッと来るわけですよ。#4『Daydreaming』なんて「私は昼も夜も夢見てる」っていう歌詞ですからやっぱパラモアはとことんエモいのです。

ただまぁヘイリーさんには悪いですけど、このバンドは出たり入ったり、これからもしちめんどくさいことが起きるんじゃないかと思ったりもして。そんでもってその度に「上等じゃねぇか!」ってまた立ち上がるっていうようなパターンを繰り返すと。もうそういうの込みのパラモアってことでいいんじゃないでしょうか(笑)。

 

1. Fast in My Car
2. Now
3. Grow Up
4. Daydreaming
5. Interlude: Moving On
6. Ain’t It Fun
7. Part II
8. Last Hope
9. Still Into You
10. Anklebiters
11. Interlude: Holiday
12. Proof
13. Hate to See Your Heart Break
14. (One of Those) Crazy Girls
15. Interlude: I’m Not Angry Anymore
16. Be Alone
17. Future

 (日本盤ボーナス・トラック)
18. Native Tongue
19. Escape Route

2 thoughts on “Paramore/Paramore 感想レビュー”

  1. 洋楽のこと、あまりわからんのですがとにかくレビューに目を通して、浮かんだのが、バリモアとバルボア。
    ドリュー・バリモアはどうしているのかな?ええ感じのおばちゃんになっているのかな。私にとってのバリモアは、E.Tのあどけない女の子ではなく、あの時の子役がこんなに‥。この感じって、同級生を見かけた時と同じ。なんか夢がある。
    バルボアは、言わずと知れたイタリアンスタリオン。『3(スリー)でミッキーが亡くなるなぁ。』という感慨にふけながら、ラテ欄のBSのところの片隅にある活字に再び目を移す。
    話は変わるが、大人になりハムを妻の実家と自分の実家に贈るようになった。伊藤ハムではないのが、うしろめたい。
    少しバルボアに近づいた気がして誇らしい。
    いつも、素敵なレビューをありがとう。
    時間休をとってファミレスで涼みながら 
    取り急ぎ、ご報告まで

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