くるりと現在の日本のロック・シーンと今年のフェス

その他雑感:
 
 
Youtubeを開くと、くるりの新曲が現れた。タイトルは『I Love You』。と言ってもくるりのことだから、通り一遍のI Love You ではないようだ。3回ほど聴いたけど、まだ何もわからない。今月末にアルバムが出るようだから、そこでしっかりと聴きたいと思う。とか言いながら僕はくるりのアルバムを1枚も聴いたことがない。シングルをつまみ食いしていた程度だ。それがなぜか今回、アルバムが出ると聞いて迷わず購入するをクリックした。
 
くるりは僕が大学生の頃にデビューした。20数年前のことだ。以来、メンバー変更をいとわない野心的なチャレンジを経て、今も一線で活躍している。僕はくるりのアルバムを一枚も持っていないけど、ずっと気になる存在ではあった。くるりの岸田繁は僕と同世代だ。その岸田繫が未曾有のこの一年を経過して出すアルバム。どんなサウンドでどんなメロディで何を歌うのかを聴きたい。
 
思えば、くるりがデビューした90年代の中盤から後半にかけては多くの素晴らしいバンドが登場した。グレイプバイン、ピロウズ、トライセラトップス、サニーデイサービス、TOKYO No.1ソウルセット、スーパーカー、他にも数え上げればキリがない。一般的にはミスチルやGLAYといった巨大な存在に隠れていたが、彼らはJ-POPとはまた別の今に至るオルタナティブな日本のロックの大きなうねりを作り上げた。
 
昨年はフジロック、スーパーソニックが開催されなかった。海外からミュージシャンを呼ぶことが出来なかったということもあるけど、そもそもライブ自体が行われなかった。しかし今年は違う。先ずはフジロックの開催が発表された。出演するのは日本のミュージシャンだけだ。勿論それもコロナ禍が落ち着いていることが前提にはなるが、恐らくスーパーソニックも日本人だけでの開催へ向かうだろう。
 
ひところの日本のロックと言えば、アジカンやバンプの焼き回しみたいな似たようなバンドばかりだった印象がある。けれど今はどうだ。 このブログでたびたび取り上げている折坂悠太、カネコアヤノ、中村佳穂、羊文学。一般的は知られていないが、彼らのライブ・チケットは入手が困難なほど盛り上がってきている。まだ他にも沢山いるし、マスで言えば、髭ダン、King Gnu もいる。音楽に年齢は関係ないというけれど、この数年で幅広いサウンドの若い才能がどんどん出てきている。
 
勿論、海外のミュージシャンは観たいけど、今年に限って言えばフジロックもスーパーソニックも日本のアーティストだけで十分やっていけると思う。今の日本のロック・シーンはそれぐらい質と量ともに充実している。90年代の中盤から後半にかけてのあの黄金期に勝るとも劣らない活況期。彼ら先行する先輩とここ数年に現れ始めた新しい才能。であれば海外勢がいなくても僕はフェスに行きたい。
 
 

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