ひとりごと

ポエトリー:
 
「ひとりごと」
 
 
男性が歌う女性目線の歌ってありますよね。やしきたかじんとか。例えが古いなオレも(笑)。
 
あれって女性が聴くとどうなんでしょう。はいはい、女にはそうあって欲しいのね、みたいな感じでしょうか。なんか昔の演歌に多そうですけど、最近はどうなんでしょ。検索してみましたが、引っ掛からなかったですね。今はそういうのないのかなぁ。
 
一方、女性が歌う男目線の歌。これはすぐに検索できました。あいみょんの「マリーゴールド」です。今回初めてちゃんと聴いてみたんですけど、そういう歌だったんですね、知りませんでした(笑)。あいみょんさんは見た目もかっこいいし、こういう歌うたうとハマるのかもしれませんね。
 
てことで僕もひとつ書いてみました。ぜ~んぜん分かってないなと言われるかもですが、それも御一興。いろいろ想像して書くのは結構楽しかったです(笑)。
 
 
 
 
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「ひとりごと」
 
 

さびしいな あなたはいつも話が短い
かなしいな あなたはいつも言葉が足りない

わたしの心はいつも ひとりでに話し出す
わたしの心は 隠れることも相成らぬまま 

あなたはどれだけ盗んだのか
戻らないわたしの心の内を
あなたがキライ だーいキライ
悲しみはいつもひとりごと

短ーい夏の 嵐だ落ちたよカミナリ
うるさーい泣くなよ わたしの心はどこを向いて走る

思い出したくない 思い出したくなくもない
わたしの心は ひとつじゃ足りないメモリー不足

あなたはどれだけ盗んだのか
戻らないわたしの心の内を
あなたがキライ だーいキライ
悲しみはいつもひとりごと

わたしはどれだけ盗めたのか
戻らないあなたの心の内を
あなたがいない どーこにもいない
悲しみはいつもひとりごと

 
 
 
2020年2月
 
 
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詩というのは結局自分の内から出てくるものですけど、それをそのまま出しても面白くもなんともない。だから自分ではありながらも自分ではない誰かに見立てて書くんですね。そうすると面白い表現に出くわすことがある。
 
もし詩を書くんだけどどうもうまくいかないという人がいたら、一度自分から離してみるのも方法のひとつではないかなと思います。そうすると思わぬ角度から言葉が出てくる、なんてこともあるかもしれません。

機会

ポエトリー:

「機会」

 

くるひもくるひも
こんどこそこんどこそと
ことわりつづけたおとこ
おまえをむかえてやることはできない
おまえからくるしかないのだ

くるひもくるひも
こんどこそこんどこそと
こだわりつづけたおとこ
おまえにかえるすべはない
あたらしくはじめるしかないのだ

だからって
おそろしいことはいわないでおくれ
だからって
きかいをうしなわないでおくれ
それはおまえをくるしめるからだではないのだから

やがておまえのうちに
わすれられぬものがふる!!
それをまちわびて
わたしはいきている

 

2020年1月

一年経ちました

ポエトリー:

「一年経ちました」

年あけて 僕たちはささやく
冷たい十字路に立って迷うそぶり
あるいは本当

思えば僕から断ったの始めての年
だったね
危うく見過ごしそうになったけど
それから一年経ちました

一年経った依る辺なさ
それでもユーモアは受け付けない
冷たい十字路に立って笑うそぶり
あるいは本当

 

2021年1月

ないじゃない

ポエトリー:

「ないじゃない」

 

枕と並んで そこに眠るのは何
朝起きたら いなくなってるなんて
そんなの ずるいじゃない

数多くの謎を ひとつ捨て ふたつ捨て
軽くなった腰に手を当てて
ひとつ浮かんで ふたつ浮かんだものを
退屈しのぎに 枕と並んだ わけじゃない

それなのに 朝起きたら いなくなってるなんて
そんなの ずるいじゃない
あなたを 気まぐれに 選んだわけ
ないじゃない

 

2020年12月

目覚め

ポエトリー:

『目覚め』

 

意外なほど ほっそりとした魂は
人々の隙間を縫って ツユクサの中に現れた
初めて見る生活の 一部になれた
それがまだ朝だってこと 誰も知らない
鳥たちのごきげんよう 僕だけの優越

生きるってこんなふうだったんだ

垣間見た
朝起きたら夢だった
それでも 新しい朝
悪い気は しなかった

 

2020年12月

体は声

ポエトリー:

『体は声』

 

体は声
限りある命だ
無駄に話したりしたい
いついかなるときも

私たちが立つポジション
近代の波打ち際
打ち寄せている
転がるワクチン

四角い定規を当てながら
寸法を測る仕事
時をかせいでいる
時間をほどいている

体を寄せる
過度に離したりはしないよう
いついかなるときも

あなたが運命の人ならば
静かに眠っている間にでもなら…

体を無造作に動かして
無駄に話したりしたい
あなたの方から手を伸ばしてほしいなんて

太古の眠りから目覚めたばかりの
私たちが待っていた体は声
いついかなるときも
あなたを呼びかける

 

2020年10月

粗忽ながら

ポエトリー:
 
「粗忽ながら」
 
 
 
音楽の種類にロックとかヒップホップとかブルースとか色々ありますけど、大きな括りで見ればこれら全てはポップ・ソングということになると思います。つまり大衆音楽ですね。これを文学に置き換えてみると、俳句や短歌は詩に含まれると言えるのではないでしょうか。
 
けれど詩は大衆のものか。これにはいささか疑問符が付きます。俳句や短歌が多くの人に愛されているのに対し、詩は何か僕たちの生活とはかけ離れた存在であるように思います。
 
詩というのは例えば、中原中也や山田かまちのような感受性の強い繊細な人が書くもの、というイメージはないでしょうか。また、ポエムという響きには不思議ちゃんが書くものというどこか馬鹿にしたイメージがあるかも。現代詩はどうでしょう。もうイメージも湧かないくらい遠いものですよね。一部のインテリが勝手にやってる感じ(笑)。まぁそれぐらい遠い存在だと思います。
 
でも詩というのは本来自由なものなんです。多くの人が俳句や短歌を気楽に楽しむようにただ風景を歌うもの、好きな人を想って書くもの、ちょっとした妄想や空想、ユーモアであったりシュールな世界だったり、そんな気楽で何気ないものなんです。
 
僕は詩を読むのも詩を書くのも好きですから、詩も俳句や短歌のように出来るだけ多くの人に親しんでもらいたいし、楽しんでもらいたい。詩はもっと日常に即したものなんだよというのが僕の意見です。勿論芸術足りえるようなエネルギーに溢れた詩もありますが、それは俳句や短歌も同じこと。一行や二行でもいい、教科書の隅に書いた落書きだって詩なんです。
 
てことで以下はこないだの日曜、ママチャリに乗ってる時に浮かんだ僕の空想です。ホント我ながらくだらないなぁと思いますが、なんか文章にするとそれっぽくなってませんか。ん?なってない?ま、本人が楽しけりゃいいんです(笑)。
 
 
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「粗忽ながら」
 
 
 

自転車で 荷物を落とした
振り返ると 人が手招く
自転車を止めると わたしは小さな丸になり
自転車の脇を 跳ねていった

毬になったわたしは 道を右に折れ
迷うことなく 皆の憩いの場 公園へ向かう
サッカーに興ずる子どもらが 毬を蹴り返し
誰に蹴り返したのかと 先を見やれば
手招く人がわたしを拾い上げ 小脇に抱えた

あなたはだれですかと尋ねると
わたしはあなたですと答え
毬のわたしは自転車のカゴへ
二人は仲良くお家へ帰った

家へ着くと 毬はおもちゃ箱
わたしは2階へ上がり 家族と夕飯の支度を始めた
誠に粗忽ながら 自転車から落ちたのは一体何だったのか
わたしは もはやなにがなんだか分からなくなっていた

 

2020年11月

愛の形

ポエトリー:

 

ふと「愛の形」というフレーズが浮かびまして、英語で言うと「Shape of Love」ですね。洋楽にそんなタイトルの曲がありそうだなと検索したんですけど、ありませんでした。邦楽にはありました。懐かしの Every Little Thlng です。あと初めて聞く名前ですけど、DISH っていうグループにもあるようですね。

もっと大きなくくり、「Shape of ~」で見ていくと真っ先に出てくるのがエド・シーランの「Shape of You」。再生回数50億!笑いますね。あとパッと思いつくのはスティングの「Shape of My Heart」。映画「レオン」の主題歌として有名ですね。映画と言えば「Shape of Water」。とても素晴らしい映画でした。

「~の形」、他にも色々ありそうです。つまり目に見えないものにも形があるということ。『聲の形』という映画がありましたけど、声や文字、あるいは手話としての言葉だけじゃなく、体の動き、あるいは心の動きにも形はある。きっとそれは人それぞれが持っている個性にも繋がるものなんだと思います。

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『愛の形』

なんとはなしに 出会っていた
なんとはなしに 話していた
二人は同じ映画をみていた
やがて笑い転げた

僅かなすき間にすべり込む
二人の間にしのびよる
ふれあいのときを大切にしよう
限りある命
愛の形

なんとはなしに 時がたっていた
なんとはなしに かげっていた
疲れていた 虹のような階段は
思いの外 前へは進めずに
君のこと 君のことだけに
いつしかなって なってしまった

僅かなすき間にすべり込む
二人の間ににじりよる
大きな黒い塊が
不確かな命
愛の形
それともこれは何の形?

 眠れぬ夜には
 大きく帆を上げて
 ゆっくりと漕ぎ出そう
 高鳴る胸の荒波を

僅かなすき間にすべり込む
二人の間にしのびよる
ふれあいのときを大切にしよう
限りある命

僅かなすき間にすべり込む
時が経つのもものともせずに
大切な想いをここにとどめよう
命ある限り
愛の形

眠れぬ夜にそっと…
二人の間にそっと…

 

2020年10月