2025年 ベスト・アルバム
2025年に新しく聴いたアルバムは約40枚ぐらいか。月平均で3枚ちょい。1、2回聴いただけでやめたものを含めればもっとあるだろうが、その辺はよく分からない。けっこうな枚数だがそんなに忙しく聴いた覚えもなく、要するにSpotifyでの聴き方がすっかり馴染んできたのだろう。歌詞も音楽の魅力の一つなんて偉そうに言ってきたのが恥ずかしい。。。結局そこまで理解しようと思う僕自身の体力が無くなってきたのもあるかもしれない。今までなら必ずCDで買っていたハイムやビッグ・シーフですら、買わなくなった。
音楽を通して学んできたことはけっこうある。ケンドリック・ラマーなんかはその際たるものだし、音楽家は総じてリベラルな人が多いので人権や社会問題、環境問題などに対してもしっかりと声を挙げ作品の中へも反映している。僕の女性に対する考え方なんてハイムからの影響がかなり大きい。Spotifyで聴く間口は格段に広がったが、歌詞を読まなくなった分、抜け落ちているものは多いかも。この辺は僕にとって課題かもしれない。
どちらにせよ、2025年はこれまで以上に様々なジャンルの音楽を聴いた。ウルフペックやエル・マイケル・アフェア、はたまた南米のカンデラブロなど。恐らくこれらはSpotify以前なら僕の選択肢には入ってこなかっただろう。他にも流行りのオリビア・ディーンや大評判のディジョンや風変わりなエセル・ケインなどもしっかり聴いたし、僕もジャンルなんか気にせず単純にええのん聴いたらええやん、という現代人らしい体になりつつあるようだ。
なんだかんだ言って、基本はロック好きだから世間の評価とは関係なく、結局いつものステレオフォニックスやクークスやシェイムを聴いて、やっぱええなぁと思いつつ、さぁ2025年に最も印象に残ったアルバムはなんだっけと記憶を遡ってみると、2025年も変わらず女性アーティストが多いことに気付く。先に述べたハイムやビッグ・シーフだけでなく、ウルフ・アリスも何気にいいアルバムだったし、年末にはザ・ベルエアー・リップ・ボムズという活きのいいバンドも知った。優雅なレイフェイもよかったなぁ。邦楽では寺尾沙穂やローラ・デイ・ロマンスを気に入って聴いていた。2月にはさっそく寺尾のライブに行く予定だ。
そんな中、決定的なロック・バンドに出くわした。ギースである。こっちのフロントマンは男だが、ギタリストは女でその並びが新鮮。何しろバンドの佇まいからして只者ではない感満載だ。もう古いんだか新しいんだかよく分からないし、次にどう転ぶかも全く予想できない得体の知れなさだが、とにかくかっこええのは間違いない。ということで、2025年の僕のベスト・アルバムはギースの『Gettng Killed』ということになる。普通過ぎて面白くないけどね。ベスト・トラックはハイムの『Relationship』。Spotifyの年末まとめによると僕が2025年に最も聴いたのはこの曲だそうなので、素直に従うことにしよう。
せっかくなのでもう少し順位をつけてみるのもいいかもしれない。Spotify年末まとめだと最も聴いたアーティストもハイムだったので2位は文句なしでハイムの『I Quit』だ。最も聴いた曲のランキングにはリトル・シムズも入っていたので、3位はリトル・シムズ『Lotus』にする。聴いてて楽しいアルバムだった。うん、確かによく聴いた。続いてはビッグ・シーフの『Double Infinity』。前作の2枚組とは打って変わってシンプルなアルバムだったけど、今までで一番スッと体に入って来た。5位はウルフ・アリスの『Clearing』。70年代風の爽やかなサウンドが心地よかった。それにしても安定感が抜群だな。
自由や平和や平等といった、これまで当たり前のように良きものとされていたものがいとも簡単に無きものとされることを知ってしまった現在。けれど、だからといって悪しきものがもの良きものになるわけではない。僕たちに出来ることは大なるものに振り回されずに、目の前の些細な日常の中でささやかな自由と平和と平等を繰り返すことしかない。その助けとしてアートはきっと有効だ。アートはずっと時代を越えてきた。この先、どんな時代が待っているのか分からないけど、僕はこれからもアートに目を耳を傾けていきたい。