ポエトリー:
『体は声』
体は声
限りある命だ
無駄に話したりしたい
いついかなるときも
私たちが立つポジション
近代の波打ち際
打ち寄せている
転がるワクチン
四角い定規を当てながら
寸法を測る仕事
時をかせいでいる
時間をほどいている
体を寄せる
過度に離したりはしないよう
いついかなるときも
あなたが運命の人ならば
静かに眠っている間にでもなら…
体を無造作に動かして
無駄に話したりしたい
あなたの方から手を伸ばしてほしいなんて
太古の眠りから目覚めたばかりの
私たちが待っていた体は声
いついかなるときも
あなたを呼びかける
2020年10月