Eテレ「落語ディーパー~真田小僧~」 感想

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Eテレ「落語ディーパー~真田小僧~」 2019.3.11放送 感想

 

今回のテーマは「真田小僧」。子供が出てくる噺だそうです。小利口な悪ガキが父親から小遣いをせしめる話だそうで、大人をからかう悪ガキといやぁ僕は大阪人ですから、三代目春団治の「いかけや」を思い出しますが、どっちにしても悪ガキがイヤらしく見えちゃあしょうがない。春風亭一之輔によると、演じる人によっちゃ、ホントに嫌な子供になってしまう。前座でも二ツ目でもウケる鉄板ネタだそうですが、実は演じる人の人(にん)が出るとあっちゃ、ある意味恐ろしいネタでもございます(笑)。

「真田小僧」といえば。ということで東出昌大が紹介するのは三代目 古今亭志ん朝。なんつったって歯切れがいいですから、子供がイヤらしくも何ともないんです。愛嬌があるんです。ちなみに大阪人の僕が江戸っ子と聞いて先ず思い浮かべるのは志ん朝ですね。

続いて当代の柳家さん喬と柳家権太楼の映像が流れました。嬉しいですね。僕は両人とも大好きですから、アプローチの違いってんですか。さん喬さんはイメージどおりの上品な悪ガキ(?)で権太楼師匠もイメージどおり賑やかな悪ガキ。こうやって好きな落語家の演じ方の違いを見るのは実に楽しいことです。ニヤニヤしてしまいました。

落語には年寄りから女性から子供から色んな登場人物がいます。それをどうやって演じ分けていくか。この辺りの話も面白かったですね。一之輔さんは全く声音は変えないと。語尾や仕草、目線のみで表現するんだそうで、一方で柳家わさびは背が高いから子供を演ずる場合は手を結構使うと。腕を縮こませたり、手を顔の真下に持って来たりすることで背の高い自分を子どもっぽく見せるんだとか。柳亭小痴楽も自分の見た目の特徴をなんとか打ち消そうとしてるらしいですが、基本チャライやつですから本心はよく分かりません(笑)。

「真田小僧」の登場人物は基本、父親と子供。どっちに身を入れて演じるかで印象も変わってきます。一之輔さんは自分が父親になってからは完全に父親メインで演じていると話していました。今回の実演は小痴楽さんでしたが、観てると彼はやっぱ若いですから子供メインなんですね。彼のキャラもあるでしょうが子供メインがしっくりくる。なるほど、そういう見方もあるんだなと。やはり落語は奥が深いですな。

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