ポエトリー:
「節目」
行分けされた身体が
包装紙に包まれていた
柄にもなく
ことばを発することは
ためらわれた
生まれて初めての体験に
打ち震えていた
早くひとに伝えたかったが
適切なことばを探すことは
ためらわれた
いつからか
身体は行分けされることを望んだ
言いたいことはなかったが
共感と協調されることを欲した
節目に
身の丈を合わせたい
つまり
ただそれだけだった
腑分けされてもなお褒められたかった
この腸はきれいですね
この肺はすてきですねと
身体が
楽になりたがっていた
2025年5月