ポエトリー:

「時」

 

よどみなく消える、時間は
良いときも悪いときも
見さかいなく

わたしたちの舟はゆれる
岸が離れていても近くても
水草に手が届くなら
それが安心

いつからかわたしたちは
困り果てた顔をする
自由だからか
不自由だからか

しかし確かに
訪れるものがある

その日が来るとしたら
きっと今朝のように寒い日かもしれない
それは鉢に薄い氷が張るようなとても寒い日
それは水草の間に花が咲くようなきらびやかな日

一番小さなしあわせがわたしたちを満たすとき
時間はわたしたちだけのものになる
それが行って過ぎるまで

 

2025年2月

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