ポエトリー:
「つい今しがた」
つい今しがた
かつてない魂が
家の両端に並び立ち
息をする惑星の静かな囁きが
その家の両端に小さく呼応した
旗は静かに立っていた
殺戮と凶作が待っていた
藁をもすがる人人の足を踏んでいた
数奇な運命のわたしたちには
まるでそぐわない新しい歌が
旗と共に流れていた
コントラストは甚だしく無謬だった
わたしたちの知る権利はイエス
耐えうるだけのネガや文机はノー
文字通り、八方ふさがりの街で
わたしたちは鴨居に頭をぶつけるほどに育ちすぎた
足元には草の根の結び目
幾度目かの最適解
2024年6月