流れり

ポエトリー:

「流れり」

 

薄いピンクの君の頬を柔くかき混ぜてみた
浅い眠りについた朝ならほら
まだそこにあるさ

まごついた手
でシーツを鷲掴みす
みたいに形なす花弁は
次第に痩せ細り
指先に流れり

太陽からの眺めもまた
まごついたまま
己が手でひと掴みする隙間などなく
時はよしなに流れり

listening…
淀みなく
listening…
時間が来たよ

薄いピンクの君の頬を
コップ一杯の水に汲んで
静かな朝の
時計は流れり

 

2021年6月

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