ポエトリー:
「林立」
軽く石畳に線を引いて
足を揃えた
林立する掌に白粉を塗った日
それでも新しく生まれてくるものに
何と応えよう
四つ角に
四季折々の自己嫌悪
あぁ手に負えない、けど秋には
飢えたポテト
チップスになってバリバリと
身近なものから順番に
月見の形に頬張って
だったらあなた、
翌朝早くに列車に乗ってお出掛けを
夕暮れの
ザクザクと拍を打つ落ち葉は
深呼吸の呼に窮して
二酸化炭素欠乏症
もうすぐ、ザアザアと夜がふる
洗い流す
夕立でもないのに何故?
音楽は
向こう側の
新緑の地域には行けなかった
音楽は
手すりを握れなかった
私たちは林立していた
お茶を沸かして立っていた
2020年9月