Eテレ『日曜美術館~北大路魯山人X樹木希林~』 感想

TV Program:

Eテレ『日曜美術館~北大路魯山人×樹木希林~』 2017年8月6日放送(2018年9月23日再放送)

 

北大路魯山人は美にこだわる。
洗濯物の干し方ひとつで怒鳴り込む。

樹木希林さんは言いました。

 「どうでしょう、
  魯山人の美を理解できた人はひとりいたかどうか。」

希林さんは司会の井浦新さんに尋ねます。

 「あなたに理解者はいますか?」

井浦さんは口ごもります。
(ちなみにこの人はいつも口ごもります。それがとてもいいと思います。)

 「すぐには名前が出てこないです。」

希林さん、

 「そういうもんじゃないですか。
  人にあまり期待してもらっては困ります。」

 

いやぁ、やられました。お婆ちゃんのアフォリズムやね(笑)。人と人は本来わかり合えないもの。欲張っちゃいけませんね。たまに分かってくれていると感じた時には、ラッキーぐらいに思っておけばいい。そういうことでしょうか。

番組の最後の方で、希林さんにとって人生は「持って生まれた綻びを繕っているようなもの」と仰っていました。ふむふむ、生きるとは何かを積上げていくものかと思っていたけど逆か。穴ぼこを埋めていく作業。なるほど、確かにこっちの方がしっくりくるな。ただ私の場合は持って生まれた綻びだけじゃなく、今も進行形であちこち破れちゃってますが(笑)。

てことで、私も死ぬ間際には、沢山のツギハギだらけの布っきれになっていたいなぁと、そんな風に思いました。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)