サマーソニック2022 in 大阪 2日目 感想(2022.8.21)

サマーソニック2022 in 大阪 2日目(2022年8月21日)感想
 
 
3年ぶりのサマーソニック。3年ぶりというのもありましたが、今回はラインナップがかなりよいので、期待値がかなり上がっていました。天候の心配をしていましたが、なんのことはない、めちゃくちゃ暑い‼ これまでと比べてもかなりヤバい暑さでしたね(笑)。そこはペース配分をしながら、ていうか各ステージが凄すぎてペース配分できひ~ん。
 
まず最初に向かったのはリンダリンダズです。かなり人が入ってましたね。この時間帯のマウンテン・ステージでこれだけ入ってるのも珍しいんじゃないでしょうか。皆さん、すごくよく知ってはる(笑)。これは大阪にも洋楽に敏感なリスナーが沢山いることの証ですから、その意味でもとても嬉しかったです。皆さん、あの図書館ライブのYouTubeを見たのかな(笑)。この盛り上がりは、十代半ばのリンダリンダズにも喜んでもらえたと思います。
 
そのリンダリンダズですが期待に違わぬ格好よさで、なにより嬉しいのは彼女たちが終始楽しそうにしていることですね。ボーカルも曲ごとに順番に回していくところが、外部からの声が介在していない証拠というか、まさに自分たちの好きなようにやっている、その嬉しさが存分に出ていました。デス声も格好よかったですね。あと勿論、ブルーハーツの『リンダリンダ』、これを最後にちゃんと日本語でカバーしてくれて、これには私、感動して涙が出そうになりました(笑)。
 
リンダリンダズ終了後には急いでオーシャン・ステージへ移動し、ビーバドゥービーを見に行きました。ビアちゃんはですね、とにかくつい最近出た2ndアルバムがすっごく良くて、オルタナ・ギター女子っていうイメージからグッド・メロディを書く素晴らしいソングライターという風に私の中でも印象がガラッと変わったんですけど、ライブがですね、彼女はウィスパーボイス気味なところありますから、ちょっと心配してたんですけど、実際ライブを見るとそこのところがやっぱ弱いかなという気はしました、声が届きにくいというのがね。ただやっぱり雰囲気はありますから、オシャレなビーバドゥービーの世界がちゃんと構築されていました。本人たちもそうでしょうが、見ている方も楽しかったです。
 
その後は、軽い昼食を済ませまして、と言ってもコンビニおにぎり2つですが、この日は朝食をしっかりと食べてきたのでそれで充分ですね。オーシャン・ステージを出たところに屋台がありちょっとした天蓋テントがありまして、天蓋テントはここ以外にもソニ飯エリアにもありましたね。しっかり日除け出来るとは言い難いですが、あるとないでは大違い。設置していただいたことに感謝ですね。
 
そしてオーシャンへ戻り、リナ・サワヤマです。事前にYouTube見てましたけど、実物はその何倍も凄かったです。登場時から仁王立ちですよ、めちゃくちゃ格好いい‼ パフォーマンスもビヨンセじゃないかってぐらいエンターテイメントに徹していて、何より命がけでこの世界でやってやるんだっていう気迫ですよね、英国でここまでのし上がった彼女のエネルギーは凄まじかったです。次のグラミー賞の舞台に立ってるんじゃないでしょうか。
 
あと彼女の第一声が「実は日本人のリナ・サワヤマです」っていうのもグッときましたね。それとちゃんとここにも記載しないといけないのは、LGBTQに対する言及です。ステージで自身がバイセクシャルであること、そして日本人であることに誇りを持っているけどLGBTQに理解がない日本、同性婚が法律的に認められていない日本には失望しているとはっきり言って、賛同してくれる人は共に戦いましょうって。そういうエンパワメントしていく力、というか勇気ですよね、この日の会場にも人知れず悩みを抱えている人が絶対にいるんですそういう人たちに向けてとても心強いメッセージを発していたと思います。勿論、無関心な私たちにも。
 
サワヤマさんのパワーに引っ張られて、予想外の体力を消費してしまったので、ここは一旦エアコンの効いたソニック・ステージへ避難。しばらく体を休めた後、腹ごしらえのため屋台の集まるOASISへ。ここでフランクフルトと唐揚げ、ビール1杯にて栄養補給、ってオレはドイツ人か(笑)。前日の幕張では入場規制がかかったマネスキンに備え、早めにオーシャン・ステージへ向かいました。しかし唐揚げ美味かった(笑)。
 
そのマネスキン、凄い人でした。ヘッドライナーでもないのにこれだけの人が集まるなんて流石ですね。定刻通りに本人たちは散歩するみたいにすぅ~っと出てきて、いきなりの必殺『Zitti e buoni』‼ のっけから大盛り上がり、もう笑ってしまいましたね。彼らまだ21~23才ですよ、なのにこの貫禄、この圧倒的な王者の風格。マネスキンのことを知っている人も知らない人も関係なしに魅了したんじゃないかな。私の周りでも若い子がめっちゃ喜んでましたよ。
 
あとやっぱり凄いのは凄いんですけど、ちょっとした可笑しみもあるんですよね。笑ってしまう、でも恰好いいっていう。でもこれ実はとても大切なことなんだと思います。圧倒的な存在感、プラス親近感というのかな、ちょっと緩衝される部分があるっていうね。時代的に知らないですけど、多分、フレディ・マーキュリーのいたクイーンもこんな感じだったのかなと思いました。それとダミアーノ一人が目立つ、ということではなく全員にスポットが当たって全員でマネスキンなんだというね、そういう姿勢も見てて気持ちよかったです。
 
それとこの日の出来事としてどうしても避けて通れないのはヴィクトリアの星型ニップレス衣装ですね。最初は目を疑いましたけど、それと分かったときのインパクト、堰を切ったように皆大騒ぎしていました(笑)。さっき言った可笑しみですよね。それとロック音楽に大事なのは過剰さだと私は思ってるんですけど、その過剰さがマネスキンには余りあるほどにある。ここも彼らの魅力だと思います。
 
でもヴィクトリア、いつの間にやらそのニップレスがない状態に。。。ヤバいヤバい!え、マジで、そんなんありなん?と思ってると彼女、客席に降りて行ってオーディエンスと密着してる(笑)。過剰さを通り越して、ポカーンとしてしまいそうになりました。ホント、すごい人たちです。当然のことながら会場は大盛り上がり!
 
でも彼女のために言っておくと、全然いやらしくなくて、女性が性の対象として消費されることに対してのレジスタンスですよね、ジェンダーレスなバンドとしての姿勢というのかな、リナ・サワヤマとはまた別のエンパワメントしていく力があって、そこはオーディエンスに対してもちゃんと伝わったんじゃないかな。変な盛り上がり方ではなく、うんうん、っていう。こうやって文面だけだと何だそれ?って思うかもしれないですけど、あの場にいてあれを見た人たちを感化する何かはあったと思います。私も勿論そうです。ヴィクトリア、めちゃくちゃ格好いい‼
 
そしてここでも体力をかなり消費したので、マネスキン終了後はヘッドライナーに備えてしばし休憩しました。サマソニ大阪の特徴として異様に暑いというのがありますが、私がこの日補給したのは家から持参の約600mlのペットボトル3本(うち1本は冷凍)です。あとは軽食を時々摂る、ビスケット食べるみたいな感じ。それとさっきも言いましたが、朝食をガッツリ食べるというのも私なりの対策ですね。
 
そしてこの日最大のお目当て、ヘッドライナーのThe1975。かなり早めに行ったんですけど、既に沢山いました。マネスキンも人多かったですけど、The1975は更に、って感じでしたね。The1975にしても日本でのサマソニがコロナ後の初ライブ。我々も彼らが日本を好きでいてくれているのを知っているから否が応にも盛り上がります。定刻より少し遅れてThe1975の面々が登場しました。会場、異様な盛り上がりです。
 
いつのもテーマ曲で始まるのかなと思っていたら静かなサックスソロのイントロからまさかの『If You’re Too Shy (Let Me Know)』でスタート。あぁそうか、今日は楽しい曲でポップに行くんだ、久しぶりの再会をみんなで祝うんだ、そんな感慨を得ました。
 
そこからみんな大好きなThe1975のブライト・サイドを並べた曲のオンパレード。マティは新曲『Happiness』のPVのイメージそのままに、黒のパンツに白のシャツとグレーのジャケット、ちょっと崩した80年代風の出で立ちでタバコを手に歌います。久しぶりに見るマティはマティのまんまでその一挙手一投足がいちいち決まっている。マネスキンのところでも言いましたが、マティも笑ってしまうほど過剰で絵になる、恰好いいんです。マティを見てるとこっちまでオシャレになった気になりますが要注意、私みたいな凡人が真似をしたら絶対ダメですね、ただダサいだけになりますから(笑)。
 
という感じで楽しくステージは続いていく、少し物足りなさもありましたけど、久しぶりだしこれはこれでいいやとは思い始めたころに聴きなれたイントロが鳴りました、『Love It If We Made It』です。それまでの流れから考えるとこの曲をやるとは思いませんでした。油断していたら来ましたね、ブチ切れるマティ、叫びに叫びます。最後の方はへたり込んで放心状態。会場が異様な雰囲気になったと思ったら、続けて『People』ですよ(驚)。輪をかけて荒々しくシャウトしまくる姿、もの凄かったです。もうここで終わっちゃうんじゃないかっていうぐらいでしたけど、それぐらいヤバかったですね。
 
その後はお祭り状態の『The Sound』でジャンプして、最後は『Give Yourself a try』でした。個人的にも歌詞が素晴らしいし大好きな曲、ビートの効いたこの曲で終わるのも良かったですね。マティは最後だからかめちゃくちゃに踊ってました(笑)、いや~、最後までかっこいい!途中、いい感じの新曲も披露してくれましたし、次のモードっていうのかな、10月に新しいアルバム出るみたいですけど、その一端も垣間見えた気もするし、30代なりのちゃんと年齢を重ねてきた渋みも感じられて、第二期に向けた新しいThe1975がまた楽しみになってきました。そして来年、ジャパン・ツアーでまた大阪に来るって言ってましたね!
 
ということで随分長くなりましたが、以上が2022年サマーソニック大阪2日目の記録になります。3年ぶりということもあって大盛況で、大阪は毎年集客が厳しいなんて噂されていましたけど、今年の様子を見る限りはまだまだ大阪も大丈夫ですね。大阪にもこんなに洋楽好きがいるなんて嬉しい限りです。ていうか今回はラインナップが最高でしたからね。これだけガッツリロックというのも稀に見る状況だったと思います。あとなんとなく若い子が多かったように思います。特に女子が多かったんじゃないかな。とにかく体力的には非常に疲れましたけど(笑)、心は思いっきり充電できて明日から頑張るぞって気分になりました‼
 
最後の最後にソニック・ステージのセイント・ヴィンセントを見に行くってのもあったんですけど、翌日は大事な仕事もありましたし、ここは大人の判断ですね、素直に帰りました(笑)。ところでセイント・ヴィンセントの集客状況はどうだったのかな、そっちがちょっと気になるなぁ。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)